パソコンを使うときに一番使っているソフトウェアといえばなんでしょう?
ブラウザでしょうか?ワープロや表計算でしょうか?
たぶんきっと、日本語を入力するソフトウェアではないでしょうか。
Microsoft IMEとは?
Windows10に標準で搭載されている日本語を入力するソフトウェアは「Microsoft IME」(以下MS-IME)といいます。
IME(あいえむいーと読みます)とは、「Input Method Editor」(入力方式エディター)の略で、コンピュータに日本語を入力するためのソフトウェアのことです。
IMEを使うことで、キーボードから入力した文字を、カナ漢字交じりの日本語の文章とすることができるようになるわけです。
MS-IME以外にも、Googleが提供している「Google 日本語入力 」やジャストシステムが提供している「ATOK」などがあります。
MS-IMEには楽に日本語を入力できるいろいろな機能があります
MS-IMEには日本語を楽に入力するためのいろいろな便利な機能があります。
今回はそれらの便利な機能を紹介していきたいと思います
日付や時刻を楽に入力したい
日付や時刻を入力するときに数字で打たなくても入力できる機能があります。
MS-IMEでは、今日の日付を入力したいときは「きょう」と入力するか、「にちようび」というように今日の曜日を入力すると、今日の日付が候補として表示されます。
また「いま」と入力すると、現在時刻が候補として表示されます。
このように「きのう」「あした」や「どようび」「げつようび」のような日付に関連する言葉を入力すると、それに対応する日付が候補として表示されます。
和暦を楽に入力したい
例えば2010年を和暦で入力したい場合、過去のカレンダーで和暦を確認してから入力している方もいらっしゃると思います。
MS-IMEでは「2010ねん」と入力すれば、その年の和暦や干支が候補として表示されます。ちなみに2010年は平成22年で寅年であることがわかります。
ただし、和暦を西暦に変換することはまだできないようです。
住所を楽に入力したい
住所を入力したい場合、すべて日本語で入力している方もいらっしゃると思います。
MS-IMEでは入力したい住所の郵便番号を入力すれば、その住所が候補として表示されます。また、その逆に住所を郵便番号に変換することもできます。
私どもJEMTCを例としますと、所在地は〒461-0011 愛知県名古屋市東区白壁です。この住所を入力したい場合、わざわざ「愛知県名古屋市東区白壁」と入力しなくても、「461-0011」と入力すれば「愛知県名古屋市東区白壁」が候補として表示されます(「4610011」ではなくハイフンつきの「461-0011」と入力します)
また「愛知県名古屋市東区白壁」と入力して、マウスでその文字列を選択してから[変換]キーを押す、または右クリックメニューの[再変換]をクリックすると、再変換の状態となり、その変換候補として郵便番号が表示されます。
読みのわからない漢字を楽に入力したい
読みがわからない漢字はどうやって入力していますか?
MS-IMEではマウス操作で漢字を書いて入力することができる「IMEパッド」という機能があります。
タスクバーの「あ」または「A」アイコンを右クリックして表示されるメニューから「IMEパッド」を選択します。「IMEパッド 手書き」画面が表示されます。その画面の「ここにマウスで文字を描いてください」というところでマウスの左ボタンを押したまま動かすとそこに線が描かれますので、知りたい漢字をマウスで描きます。
そうすると、その右側に漢字の候補が表示されますので入力したい漢字をマウスでクリックすると、その選択された漢字が入力されます。
候補が表示されないときは「認識」をクリックして、候補を表示させましょう。
誤変換を楽に修正したい
変換したときに違う同音異義語で確定してしまった場合、どのように修正していますか?
いったんすべて削除して、再度入力して変換していますか?
MS-IMEでは直前の誤変換を簡単に修正できる機能があります。
直前の誤変換に気が付いたら、[変換]キーを押します。するとその直前に確定した文字が変換状態に戻って、ふたたび変換候補から正しい文字を選べるようになります。
ただしこの機能は直前1回の変換にしか対応していません。
ひらがなと半角英数字が混在する文章を楽に入力したい
日本語の文章の途中に英語が混じる文章って案外多いかと思います。そのまま入力していけば、英語の部分も全角になってしまうので、まず日本語の部分を確定し、半角に切り替えて英語入力し、また日本語の文章に戻ったときに、全角に戻すというような操作をしていませんか?
もし混じる英語の先頭文字が大文字であれば、MS-IMEでは[Shift]キーを押しながら入力するとそこから大文字半角英字を入力できます。そして[Shift]キーから指を離すと以降小文字半角英字をそのまま入力し続けることができます。
日本語の入力に戻したいときは、[Shit]キーをもう一回押すか、 入力した英字を確定させます。
変換候補が多いときに楽に選択したい
日本語には読みが同じだけれど、漢字が違う言葉が多いですね。特に人名はひとつの読みに対していろいろな漢字があてられています。
通常、読みを入力してスペースキーを一回押すと、変換候補が現れますが、10個以上の変換候補がある場合、最初の9個しか表示されません。その9個の中に変換した単語がなければ、スペースキーで候補を先に進めていくことになるため、何度もスペースキーを押さなければならないことになってしまいます。
MS-IMEでは候補リスト画面で[Tab]キーを押すと候補一覧を一度に最大4列(36候補)表示することができます。
なお、「Windows 10 May 2020 Update(バージョン 2004)」からは1列目の最終候補にフォーカスがあたると自動的最大4列の候補一覧が表示されるようになります。
ローマ字入力で小さいかな文字だけ入力したい
小さいかな文字(「ぁ」「ぃ」「ゃ」「ゅ」「ょ」など)だけを入力したいことありませんか?
さてどうやって入力しましょう?
「ちゃんと」のように小さいカナが含まれる単語で入力して、不要な部分を削除しましょうか?
MS-IMEでは、xまたはlをつけることで入力することができます。
xyaやlyaと入力すると「ゃ」になります。
入力履歴は消したい、記録されたくない
複数人で一つのPCを使っているときなど、プライバシーの問題などで、ほかの人に自分の入力した履歴を見られたくない場合があるかと思います。
MS-IMEでは、入力履歴を削除する機能、入力履歴を保存しない設定にする機能があります。
入力履歴は以下の手順で削除します。
これでそれまで入力した履歴が削除されます。
今後履歴が保存されないように設定するにはプライベートモードを有効にします。
これでプライベートモードが有効になりました。
最後に
今回はMS-IMEで便利に入力するための機能をご紹介しました。
普段何気なくMS-IMEを使っていらっしゃる方も多いかと思います。
このような小技の効いた便利機能を使って、より楽に使いこなしてみるというのはいかがでしょうか。