よく聞くパソコン用語を解説!IPアドレスについて

パソコンの使い方
この記事は約8分で読めます。

パソコンを使っていると、様々なパソコン用語を耳にする事があると思います。

そんなパソコン用語の中には、よく聞く言葉だけど、意味はよく分からないという言葉があるのではないでしょうか。

パソコン用語を知らないとパソコンが使えないなんて事はありませんが

やはり、パソコンを使う上では色々な用語の意味を知っていた方が便利な事が多いです。

今回は「IPアドレス」という用語について解説をしたいと思います。

パソコンをよく使う人でも、詳しい意味は知らない人が多い用語だと思いますが

パソコンだけではなく、スマホ等インターネットを利用する機器全般に関係する用語なんです!

このIPアドレスを悪用した詐欺行為なども存在するので

インターネットに潜む危険を回避する為にも、正しい認識を身に着けましょう!

IPアドレスとは

IPアドレスは、パソコンやスマホだけでなく、インターネットに接続をする全ての機器に付与される番号の事で

よく「インターネット上の住所」に例えられます。

IPアドレスがないとインターネットに接続する事が出来ないので、パソコンやスマホには必需品といえます。

なぜIPアドレスがないとインターネットに接続出来ないんでしょうか?

インターネットでの通信を、手紙のやり取りに例えると

IPアドレスがない状態というのは、手紙のやり取りをするのに、お互いの住所を知らない状態と一緒です。

住所の分からない相手には手紙を送る事が出来ません。

同じように、自分の住所を相手が知らなければ、手紙の返事を受け取る事が出来ません。

当たり前の事ですが、手紙のやり取りをする為には必ずお互いの住所が必要になります。

これと同じ事で、通信を送ったり、受け取ったりする為にIPアドレスが必要になってくるんです。

インターネット上の住所といわれるのも納得ですね。

IPアドレスの種類について

IPアドレスは、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの2種類に分けられます。

ここではそれぞれの機能と役割を紹介します。

グローバルIPアドレス

現時点で世界に一つしか存在しないIPアドレスです。

このグローバルIPアドレスが重複してしまうと、正常なネットワーク通信が出来なくなってしまう為「ICANN」という非営利法人によって管理されています。

更に「APNIC」と「JPNIC」という組織を通じて、プロバイダーにグローバルIPアドレスが発行され

最終的に、プロバイダーと契約をした私達に付与される事になります。

このグローバルIPアドレスは、インターネット接続に使うルーターに割り当てられています。

プライベートIPアドレス

グローバルIPアドレスが住所だとすると、プライベートIPアドレスは部屋番号にあたります。

グローバルIPアドレスは発行できる数に限りがあるので、基本的に1契約につき1つしか発行されません。

しかし、そのままでは1つの機器でしかインターネットに接続出来ない事になり、とても不便です。

そこで、1つのグローバルIPアドレスで複数の機器をインターネットへ接続する為に作られたのがプライベートIPアドレスになります。

世界に1つしかない グローバルIPアドレスと違って、プライベートIPアドレスは他の人と重複しても問題ありません。

その為、決められた範囲内で、好きなプライベートIPアドレスを設定する事も出来ます。

しかし、1つの建物の中に同じ部屋番号の部屋が存在しないように

同じグローバルIPアドレスを使用している機器同士でプライベートIPアドレスを重複させる事は出来ません。

ネットワークの構成

このように、インターネット接続には

グローバルIPアドレスと、プライベートIPアドレスという2つのIPアドレスが必要になります。

スマホとノートパソコンをインターネットに接続しているというご家庭であれば

1つのグローバルIPアドレスと、機器ごとのプライベートIPアドレスを使って通信しているという事になります。

また、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスが割り当てられる仕組みには

動的IPアドレスと固定IPアドレスの2種類が存在します。

動的IPアドレス

IPアドレスが自動的に割り当てられる仕組みで、グローバルIPアドレスも、プライベートIPアドレスも基本的にはこの仕組みになっています。

世界に1つしかないプライベートIPアドレスも、1人1人に専用のIPアドレスが用意されている訳ではなく

その時使われていないグローバルIPアドレスをプロバイダーが自動的に割り当てているので

いつの間にか今までとは違うグローバルIPアドレスに変わっている事もあります。

固定IPアドレス

名前の通り、固定のIPアドレスを使用する仕組みになります。

固定IPアドレスについては、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスで内容が異なってきます。

■グローバルIPアドレスの場合

固定IPアドレスを利用する為には、プロバイダーと専用の契約を結ぶ必要があります。

契約料金が高額となる上、個人の場合は固定IPアドレスを使用するメリットがほとんどないので

利用しているのは企業が殆どになると思われます。

■プライベートIPアドレスの場合

知識があれば、自分で固定IPの設定が可能です。

一般的には、プライベートIPアドレス も固定IPを利用する必要はありませんが

中には固定IPの設定をしないと使えない機能もあります。(ポート開放など)

IPアドレスの仕組み

IPアドレスは、0から255までの数字がドットで区切られ、4つ並んでいる作りになっています。

なぜ0から255なのかというと、この数字が元々は2進数という、普段私たちが使っている10進数とは異なる数字だからです。

実は、IPアドレスは、2進数の32桁の数字で出来ています。

上の画像のIPアドレスであれば、本来はこのような表記になります。

「11001011000000000111000111111110」

このように、1と0がたくさん並んでとても見にくくなってしまうので

2進数を8桁で区切り、10進数に変換した物をドットで区切り、人間にも分かりやすくしてあるんです。

8桁の2進数で表現出来る最大の数が10進数の255なので、IPアドレスは0から255までの数字で構成される事になります。

そして、32桁の2進数で表現出来る数の種類は、2の32乗である「42億9496万7296」になります。

この32桁の2進数で作られるIPアドレスの事は「IPv4」といい、IPv4のIPアドレスはこれ以上作る事が出来ません。

だからプライベートIPアドレスを活用しているという事なんですね。

IPアドレスの確認方法

使用しているIPアドレスの確認方法ですが、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスで確認方法が異なります。

■グローバルIPアドレスの場合

ルーターの設定画面などで確認する事が出来ますが

開くだけで自身のグローバルIPアドレスを表示してくれる便利なページがあるので、そちらを確認するのが簡単です。

気になる方は「グローバルIPアドレス 確認」などで検索しましょう。

■プライベートIPアドレスの場合

プライベートIPアドレスはパソコン内で確認する事が出来ます。

まずは以下の手順でコマンドプロンプトを表示します。

①左下のWindowsマークを右クリック

②メニューから「検索」をクリック

③「ここに入力して検索」という所に「cmd」と入力

④検索結果に表示される「コマンドプロンプト」をクリック

黒背景に白文字で英語が書かれている難しそうな画面が出てきますが

「ipconfig」と入力してEnterキーを押すだけで確認が出来ます。

「IPv4アドレス」の欄に記載されているのが、自身のプライベートIPアドレスになります。

IPアドレスで分かる事

IPアドレスはインターネットの住所という事ですが、もし、そのIPアドレスが他人に知られてしまったらどうなるでしょうか?

自宅の住所が知られてしまうのと同じかというと、そうではありません。

グローバルIPアドレスによって、都道府県ぐらいまでは住んでいる地域を絞り込める事が出来ますが

それ以上の情報はわからないので、個人を特定するに至ることはありません。

例外的に、警察はプロバイダーからIPアドレスの情報を得る事で個人を特定し、インターネット上の犯罪の取締に活用しています。

しかし、個人でそういった情報を知りうる事は出来ない上

グローバルIPアドレスの説明にあったように、IPアドレスは基本的に変更されていきます。

「こっちはお前のIPアドレスが分かってるんだ!」

といわれても、そのIPアドレスはもう変更されている可能性があります。

インターネット詐欺などでは、あなたのIPアドレスは○○ですと表示して

まるで個人を特定したような表現をする事がありますが、実際はそんな事はないので安心しましょう。

IPv6について

世界的にインターネットが普及した現代では、IPv4のグローバルIPアドレスはもう殆ど残っていません。

実は、日本のグローバルIPアドレスを管理している「JPNIC」は2011年にIPアドレスの在庫が無くなったことを発表しています。

■アジア太平洋地域におけるIPv4アドレスの在庫が無くなりました

https://www.nic.ad.jp/ja/ip/ipv4pool/

そこで、「IPv6」という新しいIPアドレスの形式が注目されています。

IPv6は2進数128桁で構成されるので、2の128乗ものIPアドレスを生成する事が出来ます。

その数「約340澗」

まず見る事のない単位なので、どれぐらいの数なのか全然想像がつきませんが、ほぼ無限に近い数になるそうです。

IPv6は徐々に普及が進んでいて、日本では約30%の方が利用しているそうです。

最後に

専門的な内容になってしまいましたが、IPアドレスはほぼ全ての人が利用しているといっても過言ではなく

実は私達の生活を支えてる物だったんです。

今こうしてインターネットを使えているのもIPアドレスがあるおかげですね!

私もこれからはIPアドレスに感謝を捧げながら生きていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました